スリランカ最古の紅茶メーカー「ジョージスチュアートティ」のこだわりと企業としての取り組み

私たちジョージスチュアートティは、スリランカ最古のセイロンティー・メーカーです。

セイロンティーの特徴とは?スリランカの紅茶がもつ3つの強み

“セイロンティー”はスリランカで生産される紅茶の総称で、主に次のような特徴があります。

  1. 紅茶の生産量・輸出量は常に世界トップクラス
  2. 通年で茶葉を収穫できる、紅茶栽培に適した気候・地形
  3. 茶葉の産地ごとに異なる、バラエティ豊かな紅茶の味わい

セイロンティーの味は茶園の標高や位置により異なる

ジョージスチュアートティが紅茶を製造しているスリランカの五大産地

紅茶の味や香りなどの大まかなタイプを決めるのは、以下のような茶葉が収穫される茶園の標高です。

  • 標高が高い▶水色が明るく品のよい味わい
  • 標高が低い▶水色が濃厚で力強い味わい

そして、スリランカには南部の山岳地帯を囲うように紅茶の産地が複数あります。

そのため、“セイロンティー”のひと言では表現できないほど茶葉ごとに個性は異なり、その違いを楽しめるのがスリランカ紅茶の大きな強みです。

セイロンティーの特徴については以下のコラムにまとめていますので、より詳しく知りたい方はご参照ください。

そして、ここからはジョージスチュアートティがどのような会社なのか、どのように紅茶づくりと向き合っているのかを紹介します。

スリランカの紅茶づくりをリードする老舗メーカー・ジョージスチュアートティの取り組み

ジョージスチュアートティは、スリランカ経済の成長・発展に大きく貢献してきた創業1835年の老舗企業 George Steuart & Company の子会社として、30以上の国際市場へ高級・高品質のお茶や付加価値のあるパッケージを提供し続けています

品質や安全性の厳格な国際基準を遵守した紅茶づくり

ジョージスチュアートティの製造工場には最先端のブレンド設備があり、ティーバッグへの加工やパッケージングをおこなう近代的な設備も導入されています。

そして、その設備を含めた製品の製造プロセスは以下のように、宇宙基準のHACCPなど食品の安全性を保証するさまざまな国際認証を取得しています。

  • ISO 22000:2018(食品安全マネジメントシステム認証)
  • ISO 9001:2015(品質マネジメントシステム認証)
  • HACCPコーデックス委員会(ハザード分析と重要管理点)
  • GMP(適正製造規範)
  • EUオーガニック(欧州連合オーガニック基準)
  • USDA Organic(米国農務省のOrganic Standards)
  • JAS認証(日本農林規格)
  • BRC(英国小売コンソーシアム)
  • RA認証(レインフォレスト・アライアンス)

イギリスからつたえられた紅茶づくりの伝統を踏襲

また、製造プロセスの効率化を図る一方で、イギリスの伝統的な紅茶づくりに基づいた紅茶の品質にもこだわっています。

たとえば収穫は、機械を使ったほうが間違いなく効率的です。

しかし、機械摘みには茶葉の損傷や茎など不要部分の混入リスクがあり、それが紅茶の味わいを損なう大きな原因になります。

そのため、ジョージスチュアートティでは徹底して手摘みをおこなうなど、おいしさに直結する部分では妥協をせず、品質の向上に向けた取り組みをおこなっています。

ジョージスチュアートティが取得してい「ピュアセイロンティーライオンラベル」は、スリランカ国内で生産・製造・パッケージされたセイロンティーのなかでもスリランカ政府紅茶局の基準をクリアした紅茶のみが認証を受けられるラベルです。

また、30以上の国際市場で培ってきた関係と経験を生かし、国・地域ごとに固有の市場傾向に対応した製品や製造のブレンドをおこなっています。

スリランカの自然環境を育み維持するための取り組み

セイロンティーは健全で豊かな自然の産物のため、長期的な自然環境の保全・維持が不可欠です。

そのため、紅茶の製造に伴う自然環境への潜在的な影響を充分に考慮し、自然環境への危害を防止・管理・軽減するための取り組みをおこなっています。

  1. 取水レベルの最適化
    • 雨水の利用、リサイクル
  2. スリランカ中央労働局が定める基準内の排水
  3. 製造プロセスにおける有害物質の排除
  4. 太陽光発電設備の導入
    • 工場などを含む業務のコアタイムは日中
  5. 再生可能エネルギーへの転換
  6. 廃棄物排出量の最小化
    • ゴミの分別、リサイクル
  7. 社内のペーパーレス化
  8. 国際基準を満たすグリーンビルディングを建設予定

地域の支援につながるプロセスの確立

ジョージスチュアートティがスポンサーとなっているスリランカのプロサッカーチーム

高品質の製品を安定・継続的に製造するためには、信頼できるパートナーとの協力が不可欠です。

そのため、ジョージスチュアートティは価値観や倫理観を共有できる“地元”と連携することで製品の安全性を高め、維持する取り組みをおこなっています。

また、自社の利益を地元の経済支援につなげるためにも、最大限に地元から仕入れ・調達をおこなうよう努めているほか、以下のような地域支援にも取り組んでいます。

  1. 教育・スポーツ・宗教などのコミュニティ活動のサポート
  2. 周辺地域へのインフラ関連サポート
  3. 緊急時・災害時の対応
  4. スポーツスポンサーシップ
  5. 地域企業の支援・サポート

スリランカ全体の茶産業を支援

ジョージスチュアートティは、セイロン商工会議所・輸出開発委員会・スリランカの茶委員会などの主要な協会と連携・協力し、スリランカの茶産業に関する問題の解決や支援をおこなっています。

適正な雇用・労働環境の実現

ジョージスチュアートティは、国際労働機関とスリランカ雇用者連盟の定める規定を遵守し、均等な雇用機会の提供と強制労働・児童労働の徹底排除を実践しています。

2021年6月30日時点の雇用比率は男性40%、女性60%。女性労働者のほか、低所得世帯にも雇用と業務参加の機会を提供しています。

上質なセイロンティーを最適な飲み方でお楽しみください

以上、ジョージスチュアートティがどんな会社なのかを紹介しました。

ジョージスチュアートティは、日本ではまだ充分に認知されているとは言いがたいブランドですが、本国スリランカでは歴史と伝統のある紅茶業界のリーディング・カンパニーとして誰もが知っている存在です。

それをお伝えすることで、より安心して紅茶を楽しんでいただければ…というのが今回のコラムでした。

ちなみに、紅茶をおいしくいれるためにはコツがあります。

ただ、そのコツは技術ではなく「知識」。知ってさえいれば簡単に実践できる方法ばかりなので、おいしい紅茶を飲みたい方はぜひ以下のコラムもご参照ください。

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